In the Middle

 

人は最初、皆「女性」として誕生し、そこから分かれて進化を遂げていきます。だから、人生の中で本当に愛する人を見つけて一緒になる時、それは片割れをみつけたことに等しく、ひとつの生命体として新たな形で完全になる時なのでしょうか。

男女の関係以外でも、私の場合は一卵性双生児として生まれたため、もとは1つの卵であったものが何かのきっかけで分裂し、そこから2つのいのちになったと考えると、妹の存在は私の「生」に大きな影響を与えていると思います。

「ひとりが(心身ともに)調子のいい時期は、大抵の場合、もうひとりはそうでもなかったりするのが不思議」先日母がそんなことを言っていました。

それは私たちが2人で1つだから?人間を含めて世界は陰と陽のバランスで成り立っている思うと、私たちがお互いに中庸という最も穏やかな状態を保つために、2人でそんな風にバランスをとりあっているのでしょうか。

では、2人とも一緒にハッピーにはなれないのだろうかと考え始め、とはいったものの、その答えは簡単でした。

ひとりが幸せな時は、もうひとりはそれを共に喜び、自分の幸せとする。ひとりが悲しいときは、もうひとりがその悲しみを共に有し、薄めてあげるようにする。相手の悦び、痛み、そういったものを自分のものとできた時、私たちは本当の意味で中庸の状態、つまり調和の中に生きることができる。そこに、一人では生み出すことのできない種類の愛が発生するのだと思います。シーソーでバランスがとれたとき、2人とも笑顔になるように。

とはいえ双生児の場合だけでなく、家族、パートナー、友人、動物、自然、そして地球との関わり合いにおいても全く同じことであると思います。

真の結びつき、関係性、世界の平和。それはバランスが取れた状態でない限り生まれないもの。